ESG 社会報告

多様な人材が、成長を感じて、
働きがいのある日々を送れるように。
新たな人材戦略が始動しています。

取締役 常務執行役員
総務人事部管掌役員
前山 博

新たな人事制度がスタート
核となる人材育成方針を刷新

2022年度、タツタ電線では新たな人事制度がスタートし、核となる人材の育成方針を刷新しました。

新たな制度は一言でいえば、各人の役割・責務を明確にし、目標を立て、行動・業績を評価する形に変えました。そして、目指しているのは、「社員一人ひとりのチャレンジを促し、頑張った人が報われる『働きがいのある人事制度』への転換」であり、「創造的な業務、挑戦することが大切にされる風土づくり」、「スピード感をもってチャレンジし、自律的に対応できる人材づくり」です。

従業員の皆さんが自ら学び、成長できる人材となることを特に期待しています。

私たちにとっても大きなチャレンジだった

人事諸制度の見直しの背景には、社会環境の変化、価値観の変化が急激に進むなか、グローバルレベルでの企業の役割・責任の高まり、事業環境の著しい変化があります。さらに想定外だった新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、以前にも増して働き方やコミュニケーションの変化にも向き合わなければなりませんでした。

このような状況の変化に対して、私たちはスピード感をもって適切に対応し、自らも変わっていく必要がありますが、はたして今の組織や人材のままで変化に適応していけるのかという危機感とともに、当社のそれまでの人事関係の諸制度への問題意識が大きくなったのです。

見直しに際しては、諸制度の総点検を実施しましたが、その中で明らかになったのは、積極的にチャレンジし、イノベーション創出、グローバル成長をけん引するプロフェッショナルな人材を育成することの重要性でした。当社における人的資本について、またその中での多様性という視点について、あらためて真摯に取り組むべき時を迎えたと実感しています。

検討の過程では、全従業員を対象としたアンケート(働く組織・職場の状況を調査・分析)や全役員へのインタビュー、そして役員・管理職で議論を行いました。特にアンケートについては対象者全員の回答が得られ、従業員の皆さんの関心の高さと同時に、今の変化の激しい時代や将来への漠然とした皆さんの不安を感じるところでもありました。

以前から経営陣や幹部クラスでは「会社を変えていこう」「チャレンジしていこう」という意識は高まっていましたが、私たちにとっても今回の人事制度改定に関する一連の取り組みは大きなチャレンジでした。従業員の皆さんには機会あるごとに「変わることをためらわないでください」と伝えていきたいと思っています。

腹落ちする制度へと進化させていく

人的資本経営を進めるうえで、重要な人事戦略の一つが個人の情報(経歴、資格、研修履歴、本人の意向、自己評価、上長評価等)をデータ化し、評価する側・される側の双方が把握できるよう可視化することです。その中心となるのが、2022年7月にスタートしたタツタHRシステムです。

適正な評価や配置、さらに昇格・昇給が一人ひとりの成長を促し、組織構成や事業運営に活かしていくことで会社の成長につながると考えます。

もちろん、全従業員にこの制度を浸透させていくことは容易なことではありません。目標設定・自己評価を行うなかで生じる様々な意見や疑問に対し、セミナーを開催して対応するなどを繰り返しながら、一人でも多くの従業員が腹落ちする制度へと進化させていかなくてはならないと思っています。

教育・研修への投資を積極的に

従業員一人ひとりの成長は、日々楽しくイキイキと、仕事にやりがいを感じて働くことから始まるのではないでしょうか。そのためには、個々の知識を深め、スキルアップを図ることが重要です。

当社では従来から「階層別研修」、「次世代リーダー育成研修」などを実施していましたが、2022年度からは多様な学びの機会を用意しています。

DX化に向けた本格的な研修では、品質管理教育も組み込むなど多角的な視野を持つDX人材の育成を目指します。豊富なコンテンツの中から自分で選んで学習できる「オンデマンド動画視聴型研修」では、業務上必要な実務型ITスキルやトレンドのビジネススキルの習得、あるいは自己啓発や健康に関する学びも可能です。いつでも視聴できる手軽さからか、想定以上の利用者数となっており、多くの従業員が「機会さえあれば学びたい」という意識を持っていることが分かりました。以前は、会社からの指名型が中心だった研修がオンライン環境の普及に伴い、希望する人が無理なく自由に学ぶことができる環境が整ってきたと感じています。さらに個々の資格取得やスキルアップにも会社として積極的な支援を行っていく予定です。

また、本人の業務やキャリアの志向、家族のこと、勤務地の要望などを会社に申告する「自己申告制度」を導入しました。主体的なキャリア形成と自律的な成長を見いだすことができ、「タツタ電線で長く働きたい」と思ってもらうための必要なコミュニケーションであると同時に、これらの情報は、人材の育成と適正な配置、安心して働ける職場づくりに活かすことができるととらえています。

DX研修の様子
DX研修の様子

2022年度から本格実施したDX研修の様子

中期の採用計画で多様な人材を確保

新たな人事制度がスタートして1年が経過し、経営計画と連動した人事面の施策・制度の見直しや新規の導入を行いました。時代に応じた人的資本経営を行っていくための仕組み、土台は整ってきたのではないかと考えています。

例えば、見直しを行った一つに、事業計画に基づいた人員の採用計画があります。現在は本格的な景気回復に向け、各社において大幅な採用枠の増加傾向にありますが、少子化に伴う労働力人口の減少が懸念されるなか、当社においても求める人材を採用し続けられるかどうかは定かではありません。

そこで、従来は1年単位だった採用計画を、本年度からは3ヵ年計画として作成しました。まず、人材ポートフォリオを作成すべく、各部門に詳細にヒアリングを行い、全社で3年間に必要な人材(スキル、専門性、人数、勤務地等)を明らかにしました。それらを把握したうえで、新卒・中途採用の区別や採用時期を柔軟に組み替えながら、期間を通じて採用活動を行うことで、多様な人材の採用の可能性を高めることができると考えています。

時代が進んでも常に“人”と真剣に向き合って

時代が進むにつれて人材に関わる考え方やツールの変化はありますが、企業において最も大切なのは、“人”であり、常に真剣に向き合っていくことに変わりはありません。

自分の仕事にまっすぐに向き合って働くほどに、目標に到達できれば喜びや自信が高まり、失敗すれば悔しさを感じるでしょう。日々のそれら全てが働きがいにつながると考えています。今回諸制度や施策の見直し等を行いましたが、もちろんこれで完了したわけではなく、会社として、そして従業員の皆さんも「組織・風土が変わってきた」と感じられるよう、必要な確認と修正・追加を行っていきます。会社の風土や体質、そして人材を変えていくことは、1年や2年の短期間で実現できることではありません。焦ることなく、しかし判断とアクションは迅速に取り組んでいきたいと思います。

ESGに関するお問い合わせ

総務人事部Tel.06-6721-3331

Close