PERSON02

技術系 ペーストとフィルムが
並び立つ存在になれるよう、
開発に挑んでいく。

アドバンストペースト事業部 技術開発部
2018年入社

インタビュー風景
自分に期待してくれる上司に出会い、
一緒に働きたいと思えたのがタツタだった。

 学生時代は金属と化学を専攻していたので、半導体など非鉄金属メーカーに就職するつもりでした。その中でも電磁波シールドフィルムを手がけていたタツタに興味を持ち、会社説明会に参加。気持ちが大きく動いたのは二次面接の時です。現在の上司二人と面接したのですが、すごく自分に期待してくれているのを感じました。また、採用担当の方に電話で質問させていただいた際に、対応がスピーディーで丁寧だったことにも感激しました。「将来はこういう方たちと働きたい」と思えたのは、タツタだけでしたね。

 入社してからペーストの評価や加工を担当していますが、業務内容はイメージしていた斜め上でした(笑)。インクを塗る、インクの粘度を測るといった作業は初めての経験で、「開発職の業務範囲はこんなに広いのか」と戸惑ったのも事実です。

インタビュー風景
タツタの開発担当は、お客様に対して
とことん責任を持つ必要がある。

 タツタのペースト開発担当者は、インクを製作したら終わりという訳にはいきません。お客様と同様の環境を設定し、「印刷がかすれないか、にじまないか」などのテストも行う必要があります。もし、ここで上手くいかなかったら、お客様に提供する訳にはいきません。時には一から作り直さなければならない場合もあります。大学では導電性や接着性を重視した研究を行っていましたが、粘度を測るという経験はありませんでした。最初は戸惑いましたが、顧客における作業性を予測するために今となっては「やるべきこと」だと思っています。

 ペーストへの要求性能は顧客により異なるため、日々改良を続けなければなりません。営業と相談しながら「お客様のニーズはこうだろう」と当たりをつけてから開発を行っても、上手くいかない時もあります。そこを乗り越えるまでが、開発職の難しさですね。

インタビュー風景
60点の成果を出すまでに
100回以上のテストを繰り返すのはざら。

 一方で、お客様が目標としているスペックに近づけた時はやりがいを感じます。つい最近のことですがお客様から「こういうペーストを作れないか?」と要望があり、提案するスケジュールを頭に入れながら開発に取り組む機会がありました。しかし、何度テストをしても点数にすれば0点ばかり。その状況が一ヶ月ぐらい続き、心が折れそうになりましたが、ふとしたきっかけでやっと60点ぐらいのものを出せたのです。この瞬間は開発者冥利に尽きますね。

 しかし、ここから100点まで持っていくためには、あと数年は必要かも知れません。やっと光は見えてきたのですが、お客様の環境で使った時にどうなるか、信頼性試験をクリアできるかどうか。ここをブレイクスルーしなければ100点とは言えないので、まだ時間がかかりそうです。

インタビュー風景
機能性ペーストを機能性フィルムと
並び立つ存在にしたい。

 現在、入社10年目にあたる先輩社員が開発した製品が量産化され、お客様の手に届き、高い評価をいただいています。その姿を目の当たりにすると、「自分もああなりたい」と思うようになりました。開発者として、自身が開発したものを多くのお客様から評価してもらうことは、やはり大きな目標です。私が10年選手になるまでに、少しでも先輩に近づいていたいです。

 また、機能性ペーストが機能性フィルムのような事業部の柱になれるよう成長させたい。フィルムは完成品ですが、ペーストはお客様の方で自由に使っていただける強みがあり、互いに並び立つことが可能な製品だと思っています。ペースト市場をさらに開拓し、電子材料の領域はすべてタツタでカバーできる環境を作っていきたいです。

最後に 最後に
タツタを道にたとえると?

「ゴールの見えている迷路」ですね。うっすらと明かりは見えているけど、左に進んだら行き止まりで右に行ってみる。その繰り返しです。もっとも、私が携わっているペーストのような成長追及事業では、トライ&エラーは当然のこと。試行錯誤しながら、ゴールに近づけるよう進んでいきたいです。

インタビュー風景