- 現状打破のため手を上げたアメリカ語学留学
-
-
Kさんとは、普段から交流はありますが、改めて面と向かって話すと何だか落ち着かないですね(笑)。
-
そうですね。同じタツタの野球部に所属していますし、仕事でもやりとりはしていますが、こんな形で話すと少し照れますね。
-
さて、以前に二人とも若手社員として採用サイトのインタビューを受けたのですが、あれから4年。お互いに責任のある立場になりました。何かKさんの中で変化はありますか?
-
アメリカへ語学留学に行かせていただいたので語学力は向上したかと。海外の顧客がほぼほぼ占める割に、英語に長けた営業が少なく、これではいけないと思い手を上げたのですが良い経験になりましたね。私の後にYさんも行きましたよね?
-
はい。Kさんと同じ、カリフォルニア州ですが私はサンフランシスコでKさんよりも断然都会でした(笑)。半年間でしたが本当に行って良かったと思います。場合によっては営業を介さず直接顧客と話した方がスムーズに伝わることも多いので、語学力は鍛えないと、と思っていましたから。それより、せっかく向上した語学力もコロナの影響もあってなかなか発揮できないのではないですか?
-
以前は月の半分は海外に出張していましたが、今はそれも出来ませんからね。営業スタイルはこれまでと一変しました。でも、Web会議システムを活用すれば、逆に海外の顧客とは今まで以上に密に連絡が取れるのでは?とも思っています。でも、なかなか慣れませんね。
-
- 営業と開発お互いの立場から思うところ
-
-
早く慣れて、バリバリ新規開拓してくださいよ(笑)。ところでKさんは、私たち開発者に対して思うところはありますか?
-
我々営業の質問に対して100%の回答を返してもらっていますし、本当によくやってくれていると思います。まぁ、開発スピードの問題はありますが。
-
開発スピードに関してはマンパワーも限られていて、優先順位もあるので耳が痛いところです。逆に我々開発が営業に対して思うところは開発製品に対する思いを理解していただいたうえで、製品の魅力を最大限に発揮できるPRをしてもらいたいということですね。
-
確かに営業によっては「とにかく売れたら良い」という考えから、開発者の思いをしっかりと汲み取ることができず、製品の魅力を充分に引き出せていないと感じる場面がありますね。まあ、その中でも私はまだマシな方でしょう?
-
そうですね。資料もよく読んでくれていますしね。以前、導電性接着剤の新製品を開発した時には、二人で何度も中国や台湾に行って、顧客に説明したり、工場で立会試作をしたり、一緒に汗を流しましたよね。中国の客先の工場で僕一人だけを残して、Kさんは早々に事務所に戻ってしまったこともありましたが(笑)。あの時は本当に焦りましたよ。Kさんも、あの製品には愛着があるでしょう?
-
もちろん。でも、工場の出来事はまったく覚えていません(笑)。
-
私も今となっては良い思い出ですけどね。Kさんは5年から10年後の目標はありますか?
-
その点で言うと、電磁波シールドフィルムや導電性接着剤の市場を作られたのは、我々の上の世代の方たちで、私たちはあくまでその恩恵を受けている立場です。ですから、何か我々の世代で次の柱となるような製品を生み出したいし、生み出さなければいけないと思っています。
-
開発としては営業が苦労して集めて来てくれた「種」を、我々開発が確実に育てるような動きが出来れば良いな、と。コロナ禍で身動きを取れない今だからこそ、会社に籠って開発に集中できる。何とか、この逆境をチャンスに変えたいですね。
-
- 事業部間の連携の先にある新たな発見に期待
-
-
そのためにも開発と営業が連携し、互いの強みを生かさないと、ですね。Yさんは、タツタの開発の強みは何だと思いますか?
-
開発の強みと言うと、他分野から中途で入社してこられた方も多く、また、フィルムやペーストといった電子材料以外にも電線、医療やセンサーなど、まったく異なる事業領域で活躍している開発者もいるので、それぞれ違った視点で幅広いモノづくりに取り組めるということでしょうか。
-
営業も同じで、私以外は全員が中途入社の社員です。それも結構大手のメーカーや、我々の製品の販売先であるプリント配線メーカーから転職された方もいます。そういう意味では視野も広く、製品知識も豊富なのでニーズを超えた提案ができるのかな、と思います。
-
我々、機能性材料事業部だけでもそうした強みを上げられる訳ですから、もう少し事業部を超えて連携が取れれば、まだ気が付かない新しい発見なども見つかりそうですね。
-
中間管理職の間では、事業部を超えて「横軸の会」という取り組みを行っていますが、新規事業を開拓するうえで、こうした取り組みは欠かせないと思います。今後は、我々の世代でもやらないと駄目ですね。
-
そうですね。これから先、二人ともどんな「道」を進んでいくのか分かりませんが、例えどの道を選んだとしてもKさんとのつながりは途切れません。これからも一本筋の通った頼れる存在でいて欲しいと思います。
-
こちらこそ、知識も豊富で信頼できる存在でいて欲しいと思います。一緒にこれからのタツタを作っていきましょう。
-